日本酒造り / 精米 / 酒米 / 五百万石 / 調理しても美味しいよ!
日本酒の工程の中でさいしょの仕事が精米でしょうか。
富山県の南砺市は酒造好適米の一大産地で、特に五百万石は全国屈指の産地だそうです。(JAなんと)
五百万石は新潟県が育成した米で昭和32年に誕生しました。新潟県の米の生産量が500万石を
超えたことから命名された名前とのことで、亀の尾4号の系譜です。
新潟の淡麗辛口を担い、またフルーティーな香りを出す代表品種で吟醸酒ブームの立役者となりました。
酒米としては最大の作付け量があり山田錦と並んで2大銘柄となっています。(資料:日本酒の教科書)
平成27年では富山県の水稲の作付け面積の2.9%が醸造用米です(米穀安定供給確保支援機構)。
同じく27年生産量は5509トン、60キロ当たり16500円位の価格です。
また日本酒全体の出荷量はH27年に55.3万KLでH10の113.3万KLの半分以下となり
ピークの昭和50年に200万KL近くあった頃から比べると1/3以下まで落ち込んでいるそうです。
(以上:日本酒をめぐる状況:農水省政策統括官)
精米は大きな酒蔵では自社精米していますが、多くの酒蔵では精米は委託します。
下の写真は65%精米された富山県産五百万石
下の写真は90%精米された富山県氷見脇之谷内産コシヒカリ
酒米の精米には膨大な時間がかかり、600kgを75%精米するのに8時間、50%精米するには45時間もかかります。
精米機も一般的な飯米が横型精米機で削るのに対して、酒米は縦型精米器という専用の装置を必要とします。
吟醸酒などの高級酒には高精白精米器という特別の機械もあるそうです。
写真は左がコシヒカリ、右が五百万石です。
<調理法>
五百万石は酒だけでなく、甘酒等を作るととても上品で甘味のあるものが作れます。
特に甘酒などは酒用の麹を使うと驚きの美味しさに仕上がります。
また、酒米リゾットにしても美味しいそうです。